昭和24年、同窓会に相応しいバッジの図案を募集し、同年11月25日に入選作を決定した。図案は、小田島幾哉(第16回卒業)によるもの。同年12月28日全員に配布された。
バッジ図案の意味
縁の丸みは、人格の円満を、中の三つの線は学校の伝統と会員相互の協力を表し、全体の輪郭の△形は科学というイメージが表現されている。
日工同窓会のバッジ図案の募集があったのは、昭和24年平沢社宅在居の頃であり、廃墟の中で工場では爆撃でやられた諸設備の整備を行い、家に帰っては食糧の耕作に身を粉にしながらも、民主主義の良さを説かれ精神的には向上心をもって元気で復興を一歩一歩進めて居る頃であった。11年間の東京生活から懐かしい日立の地に戻り、できることなら幼い頃からの友人、知人の多いこの地で特に日工同窓会の一員として新しい民主主義の良い町造りに貢献できたら幸せだと考えて居った次第でした。
その気持ちをバッジに反映したかったので、三角の頂点は土地の唄にもある神峰山を表した積りであり、三つの線の底辺は生活、友愛と信義の二線を和協一致で結び、工は申すに及ばず、工業人としての面から社会に役立ちたいという同志の念願を表現したものであります。
小田島幾哉(第16回卒業)(日工同窓会報100号より抜粋)