㈱日立製作所 電力ビジネスユニット

送変電生産本部 田中 尚

この度、栄えある厚生労働大臣表彰「現代の名工」を受章し、身に余る光栄と責任の重さを痛感し、改めて身の引き締る思いで御座います。これも偏に、今迄、数々の場面でご指導頂いた諸先輩並びに関係者の皆様、そして日工同窓会各位のご支援とご協力のお陰と心より感謝しております。

1978年の春、初めて親元を離れて三年間の学校と寮生活を経験し、卒業と同時に当時の国分工場の送変電機器部品の機械加工部門に配属。1回り以上も歳の離れた先輩ばかりの職場に配属となり、「仕事は先輩の仕事を盗んで覚えろ」との叱咤のもと、仕事に取り組む姿勢を叩き込まれる中、一貫して機械加工に関わる仕事に従事して参りました。今の自分が有るのも、日専校で学んだ日立精神と、配属当時厳しく指導頂いた先輩方々に、職人気質を叩き込まれ、人間としての強さと柔軟性を学ばせて頂いたことが、現在のモノづくりの基盤となっていると思っております。そして、インドネシア現地工場の作業指導や、中国蘇州で機械工場と鍍金工場のスタッフ採用を含む一からの立上と、数々の厳しくも貴重な体験をさせて頂き、言葉や考え方の違いといった壁に何度もぶつかり苦しみながらも、海外の方々との繋がりによって生み出される、より幅広いモノづくりへの新鮮な喜びと達成感を味わうことが出来た経験が、私の今を支える大きな財産であります。更に、中国向け大量受注に伴う作業量消化対策の為、多数の近隣事業所に部品加工のお願いに出向いた際には、どの事業所にも職場の要となる立場に同窓生の方々が多数活躍され、何かと助けて頂く中で、同窓会の有難さと強みを実感すると共に、同窓会を通じた横串活動の重要性を再認識致しました。

今後も同窓会の一員として学び続けることを怠らず、今までの経験を糧に更に広い視野でモノづくりに貢献し、人づくりを通じて企業発展にも貢献して行ける様頑張る所存です。    今後とも、日工同窓会の皆様のご指導とご支援を宜しくお願い致します。