㈱日立インダストリアルプロダクツ

パワーエレクトロニクス本部 パワーエレクトロニクス生産統括部グローバル技術管理係

古橋 俊徳(67回卒・大みか)

この度、令和二年秋の褒章におきまして、黄綬褒章の栄に浴しましたことは身に余る光栄と大変恐縮しております。これも偏に、会社幹部を始めこれまでご指導頂いた上司・諸先輩方・職場関係者の皆様方のご指導と日専校在学中にご教授頂いた先生方や先輩・後輩の皆様方のおかげと深く感謝申し上げます。

今回の受賞は私一人の功績ではなく世界に冠たるシステム工場を目指し共にモノづくりに励んできたパワーエレクトロニクス生産本部を代表として頂いたものと思っております。この受賞が将来を担う後輩に目標を示し夢と希望を与える一助になれば幸いと思っております。残念ながら新型コロナウィルス感染による行動制限、3密によるクラスター防止の為、皇居での天皇陛下への拝謁、厚生労働省の伝達式は中止となりました。

顧みますと、1979年に日専校に入学し、卒業後は日立工場に配属となり社会インフラを支える制御盤、周波数変換装置など一貫してパワエレ製品のモノづくりに携わってきました。先輩達の美しい配線スタイルとなる作業技術に憧れ、仕事への熱意を膨らませ無我夢中で仕事に打ち込んで参りました。2004年に業務移管で大みか事業所へ異動し、組立配線の他に板金・製缶加工の職場を経験し生産性効率向上や後進技能者の育成に取組みました。組立ライン構築の経験を活かし、筐体板金の流れ生産方式を考案し、作業の進捗管理や筐体の垂直起立台車を開発してクレーンレス化を推進する中で固定観念を払拭しチーム全員が同じ方向を向いて取組む「和」の大切さを学びました。直近では、“グローバルマイスター”として海外生産拠点(インド・中国)の技術指導と生産ラインの改革やモノづくりマインドの伝承、安全・品質の指導に微力ながら従事しております。

改めてこの四十一年間を振り返ってみますと私の周りには上司・先輩方をはじめ、たくさんの素晴らしい仲間がおりました。そのような皆様に支えられて今の私があり、このたびの受章に繋がったものと思います。今後も自己研鑽に努めると共に、技能と豊かな人間性を兼ね備えた人財の育成を通して、私が先輩方から受け継いだ「モノづくりのDNA」「コア技術」を確実に伝承し、世界で勝ち抜くモノづくりに全力を尽くして行くことをお誓い申し上げ、褒章受章の御礼とさせて頂きます。